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Press Release

NTTドコモ、Space CompassがAALTO、エアバスと資本業務提携、AALTOに最大1億ドルを出資 ― HAPSの早期商用化とグローバル展開を推進 ―

株式会社NTTドコモ(以下、NTTドコモ)、株式会社Space Compass(以下、Space Compass)がエアバス・ディフェンス&スペース(以下、エアバス) 、AALTO HAPS Limited※1(以下、AALTO)と、HAPS(High Altitude Platform Station:高高度プラットフォーム)の早期商用化を目的とした資本業務提携に合意しました。 NTTドコモとSpace Compassが主導し、株式会社みずほ銀行および株式会社日本政策投資銀行が参画するコンソーシアム、株式会社HAPS JAPAN※2を通じて、AALTOに対し最大1億ドルを出資※3いたします。本出資により、AALTOの商用ロードマップ実現を支援し、日本における2026年のHAPSサービス提供開始とグローバル展開をめざします。

※1 AALTO HAPS Limitedはエアバスの子会社です。エアバスは、本出資後もAALTOの最大出資者として残る予定です。
※2 HAPS JAPANは、NTTドコモ、Space Compassのほか、株式会社みずほ銀行および株式会社日本政策投資銀行を含む国内金融機関で構成されています。
※3 本出資は所定の条件の達成と規制当局の承認を条件として実施されます。


HAPSは地上約20km上空の成層圏を数か月に渡って無着陸で飛行し、地上への通信・観測サービスの提供を行う無人飛行体です。HAPSを利用することで、通信環境が整っていない空、海上、山間部における端末との高速大容量・低遅延の直接通信が可能となります。加えて、災害時における被災状況のリアルタイム観測や送電線監視保守業務などにおける長期間の定点観測を、高精細映像で提供することが期待できます。AALTOが製造および運用するHAPS「Zephyr」は、2022年に無人航空機として世界最長となる64日間の滞空飛行を実現するなど、高度な航空技術を有しています。この技術に加えて、NTTドコモの地上ネットワークの専門知識と、エアバスの高度な観測ソリューションを組み合わせることで、HAPSベースの非地上ネットワークにおいて日本が主導的な地位を握ることが可能となります。

本出資は、AALTOとNTTドコモ、Space Compassの長年にわたる協力関係をさらに深めるものです。この度本出資に合わせて、今後数年間にわたる日本、アジアでの商用パートナーシップ契約を締結し、引き続き、各社共同でHAPS事業を推進してまいります。


各社コメントは以下の通りです。

NTTドコモ 常務執行役員 CTO 佐藤 隆明
NTTドコモは、ネットワークの高度化・高速化に加えて、継続的な通信品質の改善を続けており、お客さまに信頼性の高い通信環境を提供しています。HAPSソリューションは、最先端の技術と経済性を兼ね備えており、山間部や遠隔地へのエリアの拡大や、自然災害への早期対応が可能となる革新的な技術であると感じています。Space Compass、エアバス、コンソーシアム内のパートナーと共に、顧客体験を変革するためにAALTOと共創することを楽しみにしています。

Space Compass 代表取締役Co-CEO 堀茂弘
NTNは、日本における通信環境を大きく変革する可能性を秘めています。日本には多くの離島や山岳地帯があり、人口減少の時代において、新しい通信インフラであるHAPSは重要な役割を果たすと考えています。

Space Compass 代表取締役Co-CEO 松藤 浩一郎
「Zephyr」はHAPSの中で最先端の無人航空機であり、その能力を最大限活用していきます。
私たちは、日本においてさまざまなユースケースを創出し、アジアにも広げていきたいと考えています。

エアバス・ディフェンス&スペース エアパワー責任者(AALTO取締役会の議長)ジャン=ブリス・デュモン
エアバスが開発の指揮をとった10年を経て、Zephyrは世界で最も先進的なHAPSプラットフォームとしての地位を確立しました。Zephyrは、成層圏を活用した官民デュアルユースサービスとして、宇宙および防衛産業において重要な役割を果たします。この投資により、NTT、NTTドコモとスカパーJSATとのパートナーシップを強化することができました。AALTOが今後数年間にわたる成長を推進するための優れた戦略的パートナーを得られたことを大変嬉しく思います。

AALTO CEO サマー・ハラウィ
これはAALTOにとって画期的な投資であり、当社の技術を商業化するためのロードマップとして重要なステップです。この投資を通して、HAPSの高成長ポテンシャルとその戦略的なアプリケーションを有する通信および航空の世界リーダーが集まりました。
この投資は、AALTOが次の商用に向けた開発段階に入ったことを示しています。これらには来年中に顧客向けのミッションを達成し、Zephyrの離着陸サイトを確立し、認証プロセスを進めることが含まれます。私たちは、成層圏からの持続可能な接続性および地球観測の新たなフロンティアを築きながら、社会にとって重要な価値を生み出すことに喜びを感じています。

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NTTドコモについて

NTTドコモは、日本国内で最大手の携帯電話事業者です。(携帯電話契約数:約8,994万 ※2024年3月時点) 
NTTドコモは、「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」に向けて、個人の能力を最大限に生かし、お客様に心から満足していただける、よりパーソナルなコミュニケーションの確立をめざします。https://www.docomo.ne.jp/

Space Compass  について

Space Compass はNTT とスカパーJSATが設立した合弁会社です。代表取締役 Co-CEO 堀 茂弘、同 松藤 浩一郎。宇宙統合コンピューティング・ネットワークの構築により、持続可能な社会を実現します。この構想の第一歩として、宇宙データセンター(宇宙における大容量通信・コンピューティング基盤)、宇宙 RAN(Beyond 5G/6G におけるコミュニケーション基盤) の事業・サービスに取り組んでいます。今後はIOWNなどの革新的な技術も活用し、さらなるサービスの強化をめざしていきます。https://www.space-compass.com/

AALTO について

Airbus Defence & Spaceの子会社であるAALTOは、成層圏からの通信および観測サービスにおけるグローバルリーダーです。英国ファーンボローに拠点を置く同社は、高高度プラットフォームステーション(HAPS)Zephyrを設計、製造、提供しています。太陽光発電により、高度60,000フィート以上で運用されるZephyrは、数か月にわたる連続飛行が可能です。現在の飛行時間記録は成層圏で64日以上です。ペイロードに依存しないプラットフォームとして、Zephyrは低遅延の5Gダイレクトトゥデバイス(D2D)接続や高品質の地球観測サービスなど、さまざまなアプリケーションを提供できます。これらのソリューションは、モバイルグリーンフィールド接続、災害管理、国境保護、精密農業など、さまざまな市場に貢献します。https://www.aaltohaps.com/

エアバスについて

エアバスは安全につながる世界のため、持続可能な航空宇宙の発展に取り組んでいます。常に革新技術を取り入れ、航空宇宙、防衛、コネクティッドサービスに関する最先端のソリューションを提供し続けています。民間航空機においては、燃費効率に優れた最新の旅客機や貨物機、関連サービスを取り揃えています。防衛、セキュリティ、宇宙ビジネスでも業界屈指の事業を展開しています。さらに、ヘリコプター分野では高い効率性を誇る民間、軍用ヘリコプターおよびサービスを世界中で提供しています。


■本件に関する報道機関からのお問い合わせ先

NTTドコモ
ブランドコミュニケーション部
dcmpr@nttdocomo.com

Space Compass
経営管理部 広報担当
sc_pr@space-compass.com

AALTO
Theo Davies-Lewis
Director of Communications
+44 4840 29567
theo.davies-lewis@aaltohaps.com 

エアバス・ジャパン
藤宗宇多子
03-5775-0133
utako.fujiso@airbus.com

野坂孝博
03-5775-0129
takahiro.nosaka@airbus.com

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